企業インタビュー
楽天グループ株式会社
HRテクノロジーで組織の成長とイノベーションを促進
2024-10-21
楽天グループ株式会社
国内外において、Eコマース、トラベル、デジタルコンテンツなどのインターネットサービス、クレジットカードをはじめ、銀行、証券、電子マネー、スマホアプリ決済といったフィンテック（金融）サービス、携帯キャリア事業などのモバイルサービス、さらにプロスポーツといった多岐にわたる分野で70以上のサービスを提供。
これらサービスを、楽天会員を中心としたメンバーシップを軸に有機的に結び付けることで、他にはない独自の「楽天エコシステム（経済圏）」を形成している。
今回は、グループ人事統括部配下にあるHuman Resource Information System部（以下、HRIS部）で最先端の人事管理システムを活用しながら、全社的な人事業務をサポートしているアレッシア氏、久野氏、奥田氏の3名に、部署のミッションやダイバーシティに富んだ職場で働く魅力について聞いた。
（記事内敬称略）
Profile
アレッシア氏
HRIS部 ヴァイスジェネラルマネージャー
久野氏
HRIS部 HRIS技術課 HRISコアグループ マネージャー
奥田氏
HRIS部 HRISオペレーション課 データガバナンスグループ ヴァイスマネージャー
最先端のHRテクノロジーで組織の変革を支援
――まずは皆さんが所属されているHRIS部のミッションと、担当されている業務について教えてください。
アレッシア：最先端のHRテクノロジーを活用して、グループ全体の人事基盤を支え、革新的かつ、効果的なソリューションを提供していくことが私たちHRIS部のミッションです。現在、世界中の企業で広く採用されているヒューマンキャピタルマネジメントシステムをコアシステムとして業務に活用しており、最新の市場動向と社内のニーズを把握しながら、人事業務に関わるすべてのオペレーションをスムーズに進行すること目指しています。
久野：HRIS技術課では、従業員の基本情報管理や教育、給与連携といった、人事業務の基礎となる部分を技術面から支えています。提供するソリューションの幅を広げるために、ヒューマンキャピタルマネジメントシステムの既存機能を活用するだけではなく、アプリケーション開発なども行っています。
奥田：HRIS部オペレーション課では、ソリューションを実際に動かすオペレーションの部分を担っています。作り上げたソリューションが適切に活用されているかを検証し、ビジネスへの貢献度を高めるためにPDCAを回していくのがミッションです。また、毎月発生する組織変更や人事異動を素早く正確に実施することにより、スピーディな事業運営をサポートすることも重要な役割です。
――グループの人事業務を推進する基盤としてヒューマンキャピタルマネジメントシステムを導入した背景はなんですか。
アレッシア：最大の理由は、採用から入社、育成、退職に至るまで、従業員のライフサイクル全体をひとつのプラットフォームで管理できる点にあります。用途ごとに複数のツールを使用する必要がなくなり、ワンストップで対応できるようになったことで、従業員のユーザーエクスペリエンスを大幅に向上させることができました。
現在、特に力を入れているのは、スキルベースのタレントマネジメントシステムを構築し、適材適所の人材配置を実現することです。楽天グループは多岐にわたるサービスを展開しており、携わる従業員のキャリアパスも様々です。将来的に社内システムに蓄積された豊富なデータを活用することで、一人ひとりのキャリア構築に対して適切なアドバイスや提案ができたり、従業員のより良いキャリア形成につながることを目指しています。
――グループ全体の人事業務に大きく貢献されているのですね。そうした仕事を通じて、どのようなやりがいを感じていますか。
奥田：やはり、国内外のメンバーと連携しながら進めてきたプロジェクトが本番稼働する瞬間には大きな達成感を感じます。私自身、システムの深さや広さを日々、実感しており、学びの機会が豊富なことも、モチベーションにつながっていると思います。
久野：私は本番稼働に行き着くまでのプロセスを楽しんでいます。ともにプロジェクトを推進するときにはHRIS内部でも、オペレーション部門と技術部門の間で共通理解を持つことが難しい場面もありますが、対話を重ねて一緒に知恵を出し合う中で、これならできるという方法を導き出せることがあります。そんなチームとしての一体感を感じられる瞬間が、やりがいになっています。
アレッシア：本番稼働の瞬間もそうですが、11年間当社で働く中で一緒に挑戦を乗り越えてきたメンバーが成長し、成功している姿を見られることも、私にとって大きな喜びです。多様なバックグラウンドを持つメンバーと働ける環境は学びが多く、スキルが向上されるだけでなく、私自身の人生も豊かにしてくれていると感じます。
多様性に富んだ職場だからこそ生まれるイノベーション
――もともと多様性を推進している楽天グループの中でも、HRIS部は海外との連携も多く、特にダイバーシティに富んだ環境なんですね。このような職場で働く魅力やその文化について、どのように感じていますか。
アレッシア：おっしゃるとおり、HRIS部はアメリカとインドにそれぞれ拠点があり、ヨーロッパにもメンバーがいるため、日々、に関係各所とグローバルに連携しています。多様性に富んだチームで働くことで、問題解決の際、自分にはない視点から新しいアイデアやアプローチの方法を得られることは大きなメリットです。
もちろん、考え方の違いがチャレンジとなることもありますが、私たちはHRIS部の一員として組織のビジネスを支えるという共通の目標に向かっているので、互いのアイデアを尊重し、調和を図る雰囲気があります。そうした過程を通じ、多様性を生かしたソリューションを生みだしていく力は、私たちの大きな強みです。
奥田：私も、互いに学ぶ機会や、新しい視点に気付ける機会がとても多いと感じています。特にマネージャーになってからは、国籍、性別、年代もさまざまなメンバーとコミュニケーションをとっているため、社会人としての幅が広がった実感があります。また、国内外を問わず協業の文化があるので、リソースマネジメントにおいても非常に助けになってますね。
久野：私のグループにはお子さんを持つ従業員が多くいます。ライフスタイルの多様性もある中で、メンバー同士が自然にサポートし合える雰囲気があると思います。
チームスピリットを持ち、チャレンジを楽しむ姿勢が大切
――新しく入社される方にはどのようなマインドセットを求めていますか。また、HRIS部に興味を持っている方にメッセージをお願いします。
奥田：私はHRテクノロジー未経験の状態で1年半前にHRISに加入し今に至っています。組織として、従業員の成長支援には非常に前向きに取り組んでいるので、テクニカルな経験の有無に関わらず、新しいことを学ぶ意欲のある方は、ぜひチャレンジしてほしいです。
久野：スキルでは、メンターによるマンツーマンのオンボーディングプログラムが組まれるので、HRテクノロジーが未経験の方も安心してください。欲しいマインドセットとしてあえて言うのであれば、プロジェクトの期間が長く、メンバーとも密に協力し合うので、状況に関わらず一緒に仕事を楽しもうという姿勢を持てる方だと嬉しいですね。
アレッシア：私たちはチームとしての協力を大切にしているので、コミュニケーションやサポートをしっかりと行える、チームスピリットのある方を歓迎します。楽天グループは多様性に富み、常に進化している活気ある環境ですから、退屈することはないと思います。
各メンバーの貢献が最終的に大きな価値をもたらすため、組織としても、メンバーの成長を最優先に考えています。変化をフレキシブルに楽しみ、学ぶ意欲がある方と、ぜひ一緒にイノベーションを起こしていきたいです。
――お話を伺って、テクノロジーの力を活かしながら、グループ全体で従業員の成長やワークライフの向上に真剣に取り組んでおられることがわかりました。ありがとうございました！
聞き手 中野 聡（なかの・さとし）
パーソルキャリア Bilingual Recruitment Solutions (BRS) ディレクター。中央大学卒業後、事業会社で営業、情報システム部、総務部、社長室を経験。パーソルキャリアでは、IT/ネット/コンサル領域を中心に転職・採用支援を担当。現在はBRSの営業部門を管掌。
楽天グループの皆さんと、採用支援で関わるBRSコンサルティングチーム。左から、楽天の久野氏、アレッシア氏、奥田氏、BRS中野、江澤、シンディー。
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